We got the Pro tour Aha Uhu!おめでとうブラジル!おめでとうルーカス!
蓋を開けてみればトップ8中6人が「マルドゥ・機体」となった今回のプロツアー霊気紛争。
その圧倒的な存在感で、「黒緑昂揚」や「ジャンド・エネルギー・アグロ」など、決して有利とは言えない相手に対しても、ただの1勝すら許すことはありませんでした。
いやいや、もっとフランクに行きましょう。
「マルドゥ・機体」まじやべーよ。
目次
プロ達も困惑気味のマルドゥ機体の隆盛
なかしゅーこと中村修平プロがニコ生放送内でマルドゥ機体と今回のデッキ選択について語りました。
プロツアー霊気紛争で非常に注目されているマルドゥ機体ですが、実はベストセレクトという訳ではなかったと言うのです。
最適なデッキ選択を決めあぐねた結果選んだものがマルドゥ機体という、消極的な選択だったとのこと。
要は丸いデッキを選んだということですね。
では、その丸さとは何かと言えば、デッキパワーとコピーキャット(サヒーリコンボ)への強さです。
そう、GP静岡の考察記事にも書いたプロツアーカラデシュの再現とも言うべきか、今回のメタゲームではコピーキャットへの関心が高まった結果、純正のジェスカイ「コピーキャット」コントロールの2日目進出率はわずか36.1%だった。
この数字は異常だ。
意識されているとは言え、メタゲームの中心にいるデッキがこの勝率という意味を考えてほしい。
そもそも、デッキ選択が誤りであったり、デッキの内容が環境にそぐわない調整不足、もっと平たく言えば弱いデッキだったということを明白に表した結果ではないだろうか。
そして、図らずもトップメタとなったマルドゥ機体は、プロにとってベストな選択ではなかったかもしれないが、亜種も含めると最大勢力となったコピーキャット系サヒーリコンボに対して圧倒的な有利をつけたのは言うまでもない。
つまり、今回のプロツアーではコピーキャットは一人回ししかしていないのか?と言うくらいに対戦結果が振るわず、逆にそれ以外のデッキはコピーキャットを軸に組み立て、特にマルドゥが結果を残したということだろう。
数字は雄弁に語る。
機体に乗ったらサヨウナラ
今回の決勝トーナメントでは、ミラーマッチを通した教訓が多かったと思う。
それを象徴とするのがマルドゥ機体を選択する、最も大きな理由である「無許可の分解」をめぐっての攻防だ。

つまりは、機体に乗ってしまったが故に除去されるだけでなく、3点ダメージによって本体火力として機能させてしまうという自体だ。
攻め込まれている側にとっては、自分の首を絞めることになりかねない「機体に乗るか乗らないか問題」は、今後行われるグランプリ静岡においても十分起こり得る状況なので、残りの期間でそれぞれ自分なりの回答を用意したいところである。
ま、乗っちゃいけない条件の時点で半分負けなんですが、拮抗したゲームでは勝敗を分けることもありそうです。
グランプリ静岡に向けて今後のメタを占おう
日本開催のグランプリが、海外プロツアーと同じと言う訳ではありません。
確かに、今回のマルドゥ機体は衝撃を持って私たちにそのデッキパワーを知らしめました。
ただ、あえて言わせていただきたいことは、今回のプロツアーの結果はコピーキャットなどのサヒーリ系コンボデッキにとっては歓迎すべき結果だと言うことです。
注目がされない、あるいは弱い判定されてこそ光るのがコンボデッキというもの。
さらには、開発が進んでいない黒をタッチしたアーキタイプ(手札破壊など)は今後1ヶ月弱ではありますが十分に可能性を秘めていると言えます。
サヒーリコンボの負け目は、相手の動きに対応しコンボ成立を遅らせるプレイにこそあると思っているので、安全確認を済ませ4ターン目に成立するコンボは、さすがに強いと思います。
いつの間にかコンボが単なる勝ち手段になってしまっていたコピーキャットですが、本来ビートダウンに速度負けするコンボデッキなど使う価値があるのかというのがコンボ使いの矜持ではないでしょうか。
また、今後のメタゲームを左右する指標のメインのショックの採用枚数。
具体的には黒緑昂揚や同メタを意識して致命的な一押しを優先するような動きとなれば、コピーキャットにとっては追い風です。
そして、ビートダウンやコピーキャット両方に対して回答を用意した青赤系や青黒系コントロールも捨てがたい。
つまりは、私たちはまだ何もわかっていないという結果が今回のプロツアー霊気紛争だったのです。
しばらくは、マルドゥ機体に束の間の美酒を与えましょう。
3月19日、ツインメッセ静岡で笑うのは誰なのか。
三度の飯よりギャザが好き。
以上、現場からガッキー(@blueskyneo)がお送りしました。